あたまのなか研究室

ピクルス(2代目)とぶらいあん(初代)の研究室です。

2012-01-01から1年間の記事一覧

『マイティ・ウクレレ』を観て思ったこと

「マイティ・ウクレレ」を観てふと思った、ハワイと沖縄との類似性。陽気で素朴で穏やかな人々、独自の言葉とユニークな文化、音楽、楽器。そして大国に侵略・併合され、観光地化&軍事拠点とされ現在に至る。戦争で唯一本土攻撃されたハワイと、唯一本土上…

アトランティックR&B名盤リイシュー2012カタログ紹介 Vol.1

この秋、ワーナーからアトランティックR&Bの名盤カタログ100タイトル(そのうち国内初CD化が56タイトル)が全作最新リマスタリング、解説・歌詞付き千円の完全限定盤でリリースされます!10月3日、11月7日に各50タイトルずつ発売。全タイトル予…

『ロボジー』

「ロボジー」。よくできたコメディです。この映画は「テクノロジー信仰の破綻」と「永久(経済)成長幻想の歪み」そして「高齢化社会の孤独」について時に冷ややかに時に暖かく描いています。前2者と後者は無関係ではありません。最新技術優先、効率優先、…

『ヒミズ』

「ヒミズ」にはある言葉が出てきます。それは主人公にとっては無意味な人物が放つ陳腐で空疎な言葉です。しかし言葉は「誰によって」「どんな状況で」発せられるかによって異なる意味を持ちます。つまり、これは最初に登場した意味のない言葉が最後に重要な…

『善き人』

「善き人」。不本意ながらナチスに入党した大学教授で文学者の視点からユダヤ人弾圧を描いた作品。明確に語られないが主人公は精神疾患を持ち自分にとって重大な状況に陥ると音楽的幻覚を見るのですが、それが奇妙にシュールで面白い。この映画は「抑圧状況…

愛はなかなか始まらない〜ビーチボーイズの場合〜

先日、ここで、ビートルズにおける LOVE の研究(というほどのものでもないんですが、ちょっと考察)を行いました。 (その記事はこちら。http://d.hatena.ne.jp/communicationbrakedown/20120904/1346771279) それに対して、わがビーチボーイズ、LOVE を歌…

古典という革新

今日は光文社古典新訳文庫の新刊が3冊刊行されました。 今月でこの叢書が創刊してちょうど6年です。 2006年9月、12冊を一挙に刊行して華々しく創刊したこの文庫でしたが、それを書店でみたときこう思いました。 「いい企画だけど、売れないから、も…

三年後

今日、ウィルス対策ソフトを入れました。入れたというか、再インストールしないといけないのかなと覚悟していたら、とりあえずライセンスキーを入れるだけだったので、特になんということもなく。まだメインのMac1台だけなので、あとWindows2台入れていか…

『ルルドの泉で』

「ルルドの泉で」。この映画は「幸運(ひいては幸福)の相対性」について描いています。誰かに幸運が訪れると誰かに不幸が訪れる。そしてそれは誰の状況においても互換が可能です。だから人々は他人の不幸を期待する。幸運になった人は不幸を恐れる。人生に…

「スクリーンが小さい!」

映画館とか、Twitterとかで、ときどき「(この劇場の)スクリーンちっちゃ!!」という若い人の言葉を聞くことがあります。 言われるのはたいていはミニシアターです。 おそらく彼らはふだんシネコンしか行ったことがなくて、初めてミニシアターに入ったとき…

あの発言について、もう一度考える

8月29日に書いた、あの発言について、もう一度考えてみる。 (8月29日の文章はこちら: http://d.hatena.ne.jp/communicationbrakedown/20120829/1346252758) 昨日9月7日に、「池谷発言」について、その続報があった。放射能発言「誠に遺憾」 池谷…

元町映画館『アフター・オール・ディーズ・イヤーズ』

今日は、あの映画のリベンジの為に、元町映画館に初めて行ってきました。噂どおり、ちっちゃい、というかコンパクトなエントランス。カウンター&ロビー&トイレ4つをぎりぎり絶妙に配置。しかし劇場に入れば意外と広い。椅子もふかふか。ひな壇がちょっと…

『最強のふたり』をめぐる状況

最近毎週のようにシネコンに行っていたので、そこでこの映画の予告篇を何度も観ていた。 その予告篇を何度も観ていると、全然面白くなさそうなので全く観に行く気がしなかった。 予告篇は、まるで「感動の実話を映画化した笑わせて泣かせるハリウッド映画」…

アクセスカウンターの信頼性

わっ。アクセスカウンター見はりました?このブログの右下のほうにあるやつ。(ページビューというところです) 1万越えてまっせ! と、いう報告がアクセス管理部門から届いたのは本日の夕方頃であった。 おもえば、この7月末に、ひっそりと本研究室を開設…

愛が冷えゆくとき〜ビートルズの場合〜

ビートルズと言えば、「LOVE」を歌ったバンド、という印象がありますよね。 そこで、The Beatles の曲名における Love の登場回数を調べてみました。 (企画協力:ETSUKOtgさん) ややこしくなるので、対象はUKオリジナルのみとしています。 (解散するまで…

シネ・ヌーヴォ、秋の特集上映情報

シネ・ヌーヴォの秋の特集上映の簡易チラシを入手しましたので、内容を簡単に紹介します。 うーん、そうきたか、という感じです。 「スクリーンで観る舟木一夫と時代を彩ったスターたち」 10月20日(土)〜11月2日(金) 上映作品(予定) 舟木一夫 …

行きつけの映画館を!

シネヌーヴォ、会報によると去年は一昨年より若干上昇、それでも毎年赤字とのこと。特集上映が盛況でも赤字なのは、他の入りがイマイチということ。もしあなたがシネヌーヴォ好きなら何度でも足を運びましょう。特にロードショー作品や、シネヌーヴォXの番組…

『しあわせのパン』の不思議世界

「しあわせのパン」は「ジブリアニメの絵コンテに忠実に、風景と俳優と動物で再現した(かのような)映画」でした。それなら焼きたてのパンの湯気がCGなのも納得。郵便は切手なしで個人に届くしどうやら貨幣経済でなさそうな不思議世界。ジブリは現実の再解…

大きな人の流れをみたときに、ほとんどの人が思うこと

大きいライブホールの最寄り駅などで大きな人の流れをみかけたら、アーティストを当てる脳内ゲームをしますよね。だいたいジャンル単位で客層ががらっと変わるのが面白い。例えばさっきテレビでみかけたコブクロの場合は、性別年齢ファッションがほとんど同…

『THE GRAY 凍える太陽』という映画

『THE GRAY 凍える太陽』(THE GRAY,2011)という映画を観た。 久しぶりに前知識も先入観もまったくない状態で観た。 というのも、これを上映していたシネコンでは、この映画の予告篇はもちろん、ポスターやチラシなど一切見かけなかったからである。 唯一の…

「美しい国づくり」が生み出すもの

さきほどのニュースでこのようなものを知った。「放射能地域の人、結婚しない方が」公益法人会長が講演(朝日新聞デジタル) 福島市議会の佐藤一好議員らは29日、記者会見し、公益財団法人・日本生態系協会の池谷奉文会長が東京電力福島第一原発事故の影響…

シネ・ピピア「生誕百年・久松静児の世界」予告、など3特集

シネピピア「生誕百年・久松静児の世界」の予告がこっそりチラシに出ていましたのでここで紹介しておきます。「生誕百年・久松静児の世界」 2012年10月27日(土)〜11月9日(金) 1日3〜4作品上映。 <上映12作品ラインナップ>『安宅家の人…

ビーチボーイズ日本公演のセットリストを、読む

みなさまこんばんは。ビーチボーイズ来日公演の余韻さめやらぬ夏の終わりですが、いかがお過ごしでしょうか。 今日は、今回のビーチボーイズ日本公演において演奏された曲について、どんなものだったかをちょっとだけ考察してみました。 まずは、日本公演で…

すごい配送

到着した荷を開封。最初気づかなかったのですが、横から見るとこんなことになっていました。 長旅のあいだに一体何があったのでしょうか。 あああ、あいたたた、はさんでるはさんでるよ〜。 よく見るとこんなアクロバティックな感じに。おおい、こいつ身体が…

『物体X』が描く社会状況

先日『遊星からの物体X ファースト・コンタクト』を観た。3度目の映画「THE THING」である。 本作は原作に一番近いと言われる2度目の映画化の前日譚の形をとった続編である。 前作を意識しながらも違ったアイデアを盛り込み、クリーチャーの造形も前回を上…

ドキュメンタリー映画『ようこそ、アムステルダム国立美術館へ』

シネヌーヴォX「ようこそ、アムステルダム国立美術館へ」。要するに美術館改築騒動記なのですが、本来の騒動の面白さに加え、美術館員の建築、絵画、彫刻に対するまなざしが魅力的。特に修復師の作業は、芸術的職人作業であり、戦争であり、時にセックスのよ…

「タイトルの前におしゃれをつけて軽やかな作品にしてみる」未発表100連発 Vol.2洋画篇

えーと、すでに予想されておられた方も多いと思いますが、前回は「Vol.1 邦画篇」でした。という訳で今回は洋画篇です。 お時間のあるときにでもご覧下さいませ。 おしゃれソラリス #タイトルの前におしゃれをつけて軽やかな作品にしてみる #eiga #music #bo…

「タイトルの前におしゃれをつけて軽やかな作品にしてみる」未発表100連発

昨日の「#タイトルの前におしゃれをつけて軽やかな作品にしてみる」に脳が暴走してしまい、勢いで大量に作ってしまいました。 Twitterで発表したのは12作ですが、ここではそれ以外の未発表100作を掲載しました。日本映画篇です。 あんまりしつこいから…

ビーチボーイズ大阪公演について、その直後に思ったこと

ビーチボーイズ大阪公演、大阪府立体育館だと思っていたら、大阪市中央体育館だった、ということに、向かう直前に気がつきました。思い込みってこわいですねえ。 と、いう訳で行ってまいりました。ビーチボーイズ。満喫してきました。色んな思い入れが爆発で…

『ザ・ビーチ・ボーイズ2012日本公演』セットリスト(千葉、大阪、名古屋)

ビーチボーイズ日本公演のセットリストをまとめました。 名古屋公演の曲目を中心に、千葉、大阪公演のセットリストとの差異を記載しています。 THE BEACH BOYS WORLD TOUR 2012 JAPAN Set Lists (Chiba,Osaka,Nagoya) (2012/08/16 Chiba,8/17 Osaka,8/19 Nag…