あたまのなか研究室

ピクルス(2代目)とぶらいあん(初代)の研究室です。

2012-08-01から1ヶ月間の記事一覧

大きな人の流れをみたときに、ほとんどの人が思うこと

大きいライブホールの最寄り駅などで大きな人の流れをみかけたら、アーティストを当てる脳内ゲームをしますよね。だいたいジャンル単位で客層ががらっと変わるのが面白い。例えばさっきテレビでみかけたコブクロの場合は、性別年齢ファッションがほとんど同…

『THE GRAY 凍える太陽』という映画

『THE GRAY 凍える太陽』(THE GRAY,2011)という映画を観た。 久しぶりに前知識も先入観もまったくない状態で観た。 というのも、これを上映していたシネコンでは、この映画の予告篇はもちろん、ポスターやチラシなど一切見かけなかったからである。 唯一の…

「美しい国づくり」が生み出すもの

さきほどのニュースでこのようなものを知った。「放射能地域の人、結婚しない方が」公益法人会長が講演(朝日新聞デジタル) 福島市議会の佐藤一好議員らは29日、記者会見し、公益財団法人・日本生態系協会の池谷奉文会長が東京電力福島第一原発事故の影響…

シネ・ピピア「生誕百年・久松静児の世界」予告、など3特集

シネピピア「生誕百年・久松静児の世界」の予告がこっそりチラシに出ていましたのでここで紹介しておきます。「生誕百年・久松静児の世界」 2012年10月27日(土)〜11月9日(金) 1日3〜4作品上映。 <上映12作品ラインナップ>『安宅家の人…

ビーチボーイズ日本公演のセットリストを、読む

みなさまこんばんは。ビーチボーイズ来日公演の余韻さめやらぬ夏の終わりですが、いかがお過ごしでしょうか。 今日は、今回のビーチボーイズ日本公演において演奏された曲について、どんなものだったかをちょっとだけ考察してみました。 まずは、日本公演で…

すごい配送

到着した荷を開封。最初気づかなかったのですが、横から見るとこんなことになっていました。 長旅のあいだに一体何があったのでしょうか。 あああ、あいたたた、はさんでるはさんでるよ〜。 よく見るとこんなアクロバティックな感じに。おおい、こいつ身体が…

『物体X』が描く社会状況

先日『遊星からの物体X ファースト・コンタクト』を観た。3度目の映画「THE THING」である。 本作は原作に一番近いと言われる2度目の映画化の前日譚の形をとった続編である。 前作を意識しながらも違ったアイデアを盛り込み、クリーチャーの造形も前回を上…

ドキュメンタリー映画『ようこそ、アムステルダム国立美術館へ』

シネヌーヴォX「ようこそ、アムステルダム国立美術館へ」。要するに美術館改築騒動記なのですが、本来の騒動の面白さに加え、美術館員の建築、絵画、彫刻に対するまなざしが魅力的。特に修復師の作業は、芸術的職人作業であり、戦争であり、時にセックスのよ…

「タイトルの前におしゃれをつけて軽やかな作品にしてみる」未発表100連発 Vol.2洋画篇

えーと、すでに予想されておられた方も多いと思いますが、前回は「Vol.1 邦画篇」でした。という訳で今回は洋画篇です。 お時間のあるときにでもご覧下さいませ。 おしゃれソラリス #タイトルの前におしゃれをつけて軽やかな作品にしてみる #eiga #music #bo…

「タイトルの前におしゃれをつけて軽やかな作品にしてみる」未発表100連発

昨日の「#タイトルの前におしゃれをつけて軽やかな作品にしてみる」に脳が暴走してしまい、勢いで大量に作ってしまいました。 Twitterで発表したのは12作ですが、ここではそれ以外の未発表100作を掲載しました。日本映画篇です。 あんまりしつこいから…

ビーチボーイズ大阪公演について、その直後に思ったこと

ビーチボーイズ大阪公演、大阪府立体育館だと思っていたら、大阪市中央体育館だった、ということに、向かう直前に気がつきました。思い込みってこわいですねえ。 と、いう訳で行ってまいりました。ビーチボーイズ。満喫してきました。色んな思い入れが爆発で…

『ザ・ビーチ・ボーイズ2012日本公演』セットリスト(千葉、大阪、名古屋)

ビーチボーイズ日本公演のセットリストをまとめました。 名古屋公演の曲目を中心に、千葉、大阪公演のセットリストとの差異を記載しています。 THE BEACH BOYS WORLD TOUR 2012 JAPAN Set Lists (Chiba,Osaka,Nagoya) (2012/08/16 Chiba,8/17 Osaka,8/19 Nag…

ザ・ビーチ・ボーイズ2012 大阪公演セットリストをドイツ公演と比較してみた

来日前最後に行われたドイツ公演と大阪公演のセットリストを比較してみました。 ドイツ公演は2部構成、大阪公演は1部をアメリカが担当したことを考慮した上でご覧下さい。 (19日に行われる名古屋公演のセットリスト幻視の参考になるかもしれません) I …

『ザ・ビーチ・ボーイズ ワールド・ツアー2012 大阪公演』セットリスト(第2版)

速報!! 世界一早い(かもしれない)ビーチボーイズ大阪公演のセットリストです。 (第2版:千葉公演との比較を追記しました) THE BEACH BOYS WORLD TOUR 2012 JAPAN 2nd Night Osaka Set List (2012/08/17 20:30-22:16 106min) 1.Do It Again 2.Little …

映画『ブリューゲルの動く絵』

シネヌーヴォ「ブリューゲルの動く絵」。一枚の絵にこれだけの物語を描ききった画家もすごいが、たった一枚の絵からこれだけの世界を再現させた制作者もすごい。16世紀の生活模様の悲哀が、奇妙にリアルさと迫力をもって描かれる。映画を観た後に、劇場に…

祝!来日公演記念 ビギナーでもわかる『ビーチボーイズ物語』

以下は、ビーチボーイズのヒストリーを、多少の誇張表現はありますが、実際の出来事に基づいて、わかりやすく書いたものです。 全34話を5夜にわたってTwitterにて発表したものを加筆修正のうえ再録しました。 【ビーチボーイズ物語1】カリフォルニアの明…

シネ・ヌーヴォの今井正特集より『また逢う日まで』

シネヌーヴォ【今井正特集】「また逢う日まで」。有名なメロドラマなので、戦争を背景にした恋愛物くらいに思っていたので驚いた。メロドラマ以上に戦争映画だったのだ(ちなみに「戦争と青春」でも似た状況が描かれる。また娘の名前が螢子)。杉村春子が絵…

すべての戦争は「正しい戦争」である

先月末に放送された「朝まで生テレビ」を、後半1時間半ほど録画していたものであるが、観た。 その回は「憲法」を扱ったもので、いつもとは少し違う議論があり興味深いものだった。 しかしいくつか気になることもあったので、ここに書いておくことにする。 …

映画『歴史は女で作られる』

シネヌーヴォ「歴史は女で作られる」。呪われた映画こと、マックス・オフュルス監督の遺作で、実在の19世紀の踊り子の女一代記。興行不信から改変されたフィルムを復元しリマスターした映像が美しい。シネスコで壮大な美術と色彩にただただ圧倒される。何…

ドキュメンタリー映画『普通に生きる』

シネヌーヴォ「普通に生きる」。予告篇が感動を強要する感じで違和感があったのですが本編はとてもよかった。重度障害者の現状が淡々と描かれる中で社会参加・自立とは、と新たな知見を得る事ができた。家族や周りにそういう状況がない人ほどこのドキュメン…

シネコンとミニシアター

「ヒミズ」について書こうと思ったけど、それより。ミニシアターでは週末満席というこの映画が、最大手シネコン(の最大ホール)で上映されている平日(会員サービスデイ)19時前の回で観客は4人。完全にリサーチミス。ミスマッチの理由は、シネコン多数…

映画館について最近思うこと

最近思っていたこと。映画館の専従スタッフというのは、サンプルDVDはたくさん観るけれど、映画館で映画を観るということに縁遠いのが実情ではないか、つまり「一番映画に近くて遠い人」なのではと。今日の西村さんのつぶやきをみてその思いを強くしました。…

スパイク・ジョーンズからの招待状

スパイク・ジョーンズ「アイム・ヒア」。政治的に抑圧されたマイノリティーの世界における無償の愛を描いた短篇。ロボットが主人公だがこれは「人間扱いされない人間」の暗喩。ロボットのラブリーでユニークな描写、普遍性を持つ内容で、観客の心を打つ。場…

「ブレない人」

近年の流行ことばに「ブレない」というものがある。「あの人はブレない人だね」「あの人はブレまくりだ」「おまえはブレるな」というような使い方をする。 この言葉に違和感がある。 正確に言えば、この言葉の使われ方に違和感がある。 特に他人に対して投げ…

1月17日に上映された『その街のこども』

17日はシアターセブン「その街のこども」。映画もよかったけれど、その後の京田さんと若林さんのトークショー。長年のもやもやしていた気持ちの悪さが、「震災で被害を受けなかった、そして、何も出来なかった/しなかった者が持つ後ろめたさ」であったと…

『CUT』という不思議な映画

シネマート心斎橋「CUT」。何かと思ったら「家族への贖罪として自傷行為を繰り返す人」の話でした。映画とセックスする人って初めてみました。そして最後にその子供である新しい映画が生まれるのでした。 (2012年1月17日、ぶらいあんのTweetより) C…

大問題作『カルメン純情す』

『カルメン故郷に帰る』の大ヒットを受けて制作された続編『カルメン純情す』は、おそるべき作品だった。 まず、初の総天然色映画であることを売りにした映画の続編が白黒映画である、ということが驚きである。 前作が明るい大自然が広がる田舎で展開される…

『カルメン故郷に帰る』モノクロ版の正体

『カルメン故郷に帰る』のモノクロ版を観る機会があったので、そのことについて。 今回、モノクロ版とカラー版を観たのだが、ちょっと感じが違う、と思ったものの具体的に異なる箇所は明確に指摘できる範囲では3カ所しかなかった。 他にも、あれっこんなカ…

ちょいとまたリニューアル

研究室のデザインをまた少し変えてみました。 まずは、向かって右手をご覧下さい。 下のほうに何か追加されてますね。 「最近言及したキーワード」 なんかよくわかりませんが、キーワードを自動的に抜き出して表示していくみたいです。同じことを何度も言っ…

『カルメン故郷に帰る』が果たした役割

『カルメン故郷に帰る』は、昭和26年の「日本初」とされる「総天然色」映画である。 公開時「日本初」と大々的に宣伝されたが、正確には「日本のカラーフィルムとして」であり、海外製のフィルムとしては戦時中の国策映画にいくつか存在するようである。 …