あたまのなか研究室

ピクルス(2代目)とぶらいあん(初代)の研究室です。

映画

そして、10年

映画は10代の頃から劇場で観てはいたが、ある一定以上の本数を集中的に観るようになったのは比較的最近。 そして、10年がたつ。 その間、ン千本の映画を劇場で観た。 本数がすべてとは決して思わないが、重要な昔の映画を観ているとどうしても本数が増え…

"京都ヨーロッパ映画祭"

京都文化博物館のEUフィルムデーズ(6月2日〜6月24日)が終了した。 この映画祭(だよね?)は投稿では2003年から開催しているようなのだけど、関西ではいつからかわからない。 ちょっと軽く調べて見たところ、京都では少なくとも2015年からは…

梅田を中心とする大阪市の主な映画館状況の変遷(90年代以降)

<1990年以降における、主に梅田における映画館の閉館と開館> (⚪️=開館、△=変更、×=閉館。※成人館のぞく) ⚪️1989or1990年 ミニシアター「シネマ・ヴェリテ」開館。(数年後閉館) ⚪️1990年 「サンボードシティ」開館。 ⚪️1990年4…

「大林宣彦映画祭」所感

1月20日から3月2日にかけて6週間開催された「大林宣彦映画祭」(シネ・ヌーヴォ)ですが、これがまた楽しかったのですよ。 これほど各作品が微妙に絡み合った(登場する役者も絡み合った)特集上映というのも珍しいんじゃないでしょうか。 それぞれの…

「私たちはなぜ映画を観るのか」

私たちは、なぜ映画を観るのか。なぜ毎日のように映画を観るのか。なぜ色んな映画を観るのか。楽しい映画も苦しい映画も。面白い映画も面白くない映画も。美しい映画も醜い映画も。快楽の映画も不快な映画も。何も考えない映画も色々考える映画も。思うんだ…

ピクルスが選ぶ「2017年映画ベスト10」

今年もこの季節がやってきました。2017年の映画ベスト10です。 (ベスト10と言いつつ20だったりもところがあったりするのも例年通りですが・・) 今年も去年と同じくTwitterで発表した部門(<邦画(メジャー)><邦画(非メジャー)><アジア>…

映画を観るときの3層構造について

映画好きにも色々あって、「わかりやすい娯楽映画」が好きな人、「考えさせられるような映画」が好きな人、「深読みする」のが好きな人、などいろいろ。 そこで思ったのが、大雑把に分けて、映画の表現とそれを観る人の見方にはだいたい3種類(3層)あるの…

ピクルスが選ぶ「2016年映画ベスト10」

またもや遅くなってしまいましたが、というか、年々遅くなっていますが、2016年の映画ベスト10(20の場合もありますが)です。 例年通り(いや、カテゴリーが増えて、年々長くなっていますが)今年Twitterで発表したもののまとめです。(今回はついに1…

映画を観続けるためにしていること

かつて、映画を集中して観るようになり始めた頃、困ったことがありました。 当時、よく休日に1日5本くらい観ていたのですが、3本目くらいで眼の奥が痛くなって気分が悪くなったりしたのです。 そこで、眼が痛くならないような対処をして、以来、眼が痛く…

映画を観続けるということについて

映画を映画館で集中的に観るようになって八年が経過した。いよいよ九年目である。 当初は、映画については、(学生時代にそれなりに観てはいたものの)全然詳しくない状態(特に過去作)にあって「初心者」を自称し、それはおそらくずっと続くだろうと思った…

『君の名は』を観た男たち

先日、と言ってもしばらく前、『君の名は』3部作を観たんだけど、第1部が終わってロビーに観客が出てきたとき、何人かの男たちがブーブー言いだしたので耳を傾けてみた。ちなみに彼らは、いわゆる「極めて熱心な映画好き」とみなされる男たちばかりである…

幻の『小津安二郎全集』が。

3年ほど前に、シネ・ヌーヴォで小津安二郎の大特集が組まれたとき、一通り作品を観てみて、自分としては珍しく「脚本も読んでみたいな」と思ったのですが、当時は、大著である井上和夫編『小津安二郎全集』(新書館、2003年刊、12000円+税)は、…

映画館に映画を観に行く資格のない人

映画館に映画を観に行く資格のない人とは。 って言うと、なんかとてもエラソーなので、あくまで個人的な、 こんな人には来て欲しくないなあ、程度ですが。 騒がしいとか昔からよく言われていることは当然として、最近よく思うのは・・。 「上映中にスマホを…

 さよなら、京都シネマ(長くないお別れ)

京都シネマに行ったら。 会員証の更新期間が過ぎていました。 えええ。 会員の更新はできません。 ううう。 新規会員にもなれないとのこと。 わああ。 どうしてもダメらしい。 まあ4ヶ月も放ったらかしにしていたのは自分が悪い。 でもこちらにも事情という…

予告篇が観客を殺す

今回は「予告篇が映画を殺す」(http://d.hatena.ne.jp/communicationbrakedown/edit?date=20141106)の「続篇」です。 2014年11月なので足掛け3年がかりになってしまいましたが・・。上記を再読の上下記をご覧頂ければ幸いです。 前にも書きましたが…

ピクルスが選ぶ「2015年映画ベスト10」

今年も年初恒例の、2015年の映画ベスト10です。 いつもどおりベスト10が基本ですが20とかの場合もあります。 初出はツイッターにて1月6日(5日深夜)から13日(12日深夜)に8日間にわたってツイートしたものです。 今年は、前年より映画を…

映画の定価が二千円になる日

TOHOシネマズの公式サイトによると『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015年12月18日公開予定)は、特別価格になるようだ。 以下、公式サイトから抜粋。 - ■12/18(金)公開『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』をご鑑賞のお客様へ本作の…

TOHOシネマズ梅田という奇妙なシアターの"理由"

【訂正】2016.04.30 事実関係の誤りがあり、文中を訂正致しました。 TOHOシネマズ梅田。大阪市のキタエリアにあり関西、特に大阪に住む人なら利用する方も多いと思われるこの劇場について。 何かおかしいのではないか、と思ったことのある人、特に若者には多…

フランス映画祭2015上映作品、その後

今年のフランス映画祭で上映された作品、新作については、映画祭が始まる以前からかなり配給が付いていて、劇場公開が予定されていたものも多かった(近年はどこもそういう傾向)らしい・・と、聞いていたものの、その後どうなったかを各作品毎にチェックし…

最悪の邦題が示す最悪の状況について(考えないということがもっとも最悪であるということ)

#オリヴィエ・アサイヤス『(Clauds of) Sils Maria』が『アクトレス〜女たちの舞台〜』になったことについて、映画ファンが「酷い邦題」「こんなタイトル認めたくない」というのは、映画好きとして気持ちはとても良く判るけれども、それだけで終わるのはどう…

ピクルス的史上最低の映画について

あまり映画についてネガティヴなことは書きたくないと日頃思ってはいるのですが、やっぱり言うべきところは言っておかないとだめなんじゃないかと思ったりもするので、ずいぶん経ってしまいましたが、記録としてここに書いておくことにしました。 しばらくは…

フランス映画祭ってどこでやっているのかな?

関西在住の映画好きにとって、フランス映画祭というのはなかなかあいまいな印象があり、毎年足繁く通う熱心なファン以外は、「そもそも関西でやっているの?」「毎年どこでやっているの?」と言われても即答できない状況にあるように思います。(実際、大阪…

第10回大阪アジアン映画祭私的総括(極簡易版)

大変遅まきながら、今年の大阪アジアン映画祭(3月6日〜15日)の総括を、覚書程度に簡単に。 他でも何度も書いているけれども、今年は優れた作品面白い作品が例年より多かった印象が強い。 今回は、部門別に特に印象に残った秀作を3作ほど(部門により…

クロード・ランズマン「ホロコースト3部作」を観て

クロード・ランズマン監督作のホロコースト3部作を観た感想についてツイートしたもののまとめです。 『SHOAH ショア』(1985年、567分) 『ソビブル、1943年10月14日午後4時』(2001年、102分) 『不正義の果て』(2013年、21…

ピクルスが選ぶ「2014年映画ベスト10」

例年1月上旬にツイートのまとめをしていたのですが、今回はバタバタしてしまったので、アカデミー賞発表のこのタイミングにしてみました。ちょっとずつ変化はありますが、まあいつもの感じです。いつも言っていますが、プロでもない限り「ベスト10選びは…

フィオナ・タン映像展「まなざしの詩学」について

フィオナ・タンの映像展(国立国際美術館、2014/12/20〜2015/3/22)を2回に渡って観てきた印象についてツイートした内容です。全14作品のうち、特に印象に残ったもの、正確に言えば、うまく言語化できなかったもの以外について書いて…

映画館福袋

今年の正月にふとつぶやいたら、ちょっと反応があったので、今後、こういうことを考えていくのも無駄ではないかも、と思い、備忘録も兼ねて、そのときのツイートを下記に残しておきます。 金額や枚数は適当なので、採算に見合う形でミニシアターさんが考えて…

「アンジェイ・ズラウスキー映画祭」に関するまとめ

「アンジェイ・ズラウスキー映画祭」について私がツイートした内容を以下にまとめました。 まあ、権利関係のクリアは大変でしょうし、あるとしても東京くらいでしょうし、実現性の低いこれは、妄想映画祭ですが、ウソからでたまこと、棚からぼた餅、瓢箪から…

第18回カイエ・デュシネマ週間 in 関西 大阪上映スケジュール

12月27日に発行されたシネ・ヌーヴォの2015年1月&2月スケジュール(紙版)によると、今回大阪の劇場で開催される「カイエ・デュ・シネマ週間 in 関西」の詳細スケジュールは以下の通り。 (京都シネマで開催されるスケジュールとは一部異なると思…

あるいは如何にして私は心配するのを止めてこのようなキャンペーンをするようになったか

どうも、ピクルスです。いつも(または初めて)ご覧頂きありがとうございます。 なかにはご存知の方もおられるかと思いますが、いまTwitterの方で、シネ・ヌーヴォの黒澤明映画祭(10/25〜12/19)に連動した以下のようなキャンペーンを個人的に行…