あたまのなか研究室

ピクルス(2代目)とぶらいあん(初代)の研究室です。

2012-11-01から1ヶ月間の記事一覧

なぜか思い出す十年前

なぜか最近よく思い出す10年前の11月。この頃はこんなことがありました。 まったく個人的な話ですが、アマゾンで初めて輸入盤CDを購入したのが確かこの年の11月。 もちろんネットショップでモノを買うということ自体が初めてでした。 当時の自分の中で…

浅倉久志と伊藤典夫とラファティ

今月刊行された、R・A・ラファティの新刊短篇集『昔には帰れない』(ハヤカワ文庫。伊藤典夫/浅倉久志訳)には訳者であり編者の伊藤典夫氏による「あとがき」がついている。そしてあとがきなのに珍しくタイトルがついている。 ハヤカワ文庫では通例「訳者あ…

アトランティックR&B名盤リイシューカタログ紹介(まとめ)

アトランティックR&B名盤リイシューの記事のアクセスが好調なようです。 ただしすべての記事をひとつづつ探すのは面倒だと思いますので、ここでアドレスをまとめておきます。 <アトランティックR&B名盤1000シリーズ> アトランティックR&B名盤リイシュ…

ワンショットの衝撃『我が家は楽し』

シネ・ヌーヴォ『我が家は楽し』(松竹、昭和26年) 貧しくてでも明るく家族思いの一家は、でも貧しくて苦しくてうまくいかなくて苦しい。 しかし彼らのささやかな幸福は最後の最後に紙一重のところで守られます。 めでたしめでたしで幸せそうな一家の様子…

映画女優としての森光子

またまた訃報の話で困ってしまうのですが、森光子さんが10日に心不全で亡くなられたとの今夜のニュース。 自分は今年になって「原節子と同じ92歳でお元気でいてほしい」というようなツイートをしていたこともあり、とても残念に思います。 しかし気にな…

石上三登志さんの訃報

石上三登志さんが11月6日に病気で亡くなられたとのこと。名前はよく知っているもののあまり詳しくはなく、年齢不詳な印象があったのですが、享年73歳で、同じ電通の鏡明さんとは一回り上だったのですね(誕生日は一日違い)。もう少し若い方かと思って…

地域単館系映画館の無料巡回上映『愛のあしあと』

第七藝術劇場で『愛のあしあと』というフランス映画が無料上映(9、16日)されるということで、今夜(9日)観てきました。 別に無料でなくても面白そうな映画なので会員料金ぐらいは払ってもいいと思っていたのですが、計2回しか上映がないということ、…

アトランティックR&B名盤リイシューカタログ紹介 Vol.10

この秋、ワーナーからアトランティックR&Bの名盤カタログ100タイトル(そのうち国内初CD化が56タイトル)が全作最新リマスタリング、解説・歌詞付き千円の完全限定盤でリリース。10月3日、11月7日に各50タイトルずつ発売。私は全タイトル予約注…

研究室開設百日にあたって

えーと、本研究室ですが、今日でめでたく開設100日目となりました。 ここまで毎日何とか続けてこられたのも、読んで頂いている皆様のおかげだと思っておる次第です。 で、これを記念して何かある訳でも何でもないのですが、これを期に、今まで毎日休みな…

アカデミー賞と、それを求める人々

アカデミー賞『アーティスト』や『ヒューゴの不思議な発明』において、映画の原点に立ち返ろうとする作品が評価されるというのはハリウッドのある志向の限界を現しているように見えます。「新しいとされるものほど凡庸で新しく見えず、古いものほど新鮮で新…

アトランティックR&B名盤リイシューカタログ紹介 Vol.9

この秋、ワーナーからアトランティックR&Bの名盤カタログ100タイトル(そのうち国内初CD化が56タイトル)が全作最新リマスタリング、解説・歌詞付き千円の完全限定盤でリリースです。10月3日、11月7日に各50タイトルずつ発売。私は全タイトル予…

これもまた見えない現実『ネムリユスリカ』

シネヌーヴォ『ネムリユスリカ』「レイプされた後の女性の人生」「貧困から家を失った家族の人生」「車上生活における要介護者の人生」これら現実に存在するにも関わらず目をそらされる人々について描いた作品。閉じられた家族の息苦しさ危うさに何度もハッ…