あたまのなか研究室

ピクルス(2代目)とぶらいあん(初代)の研究室です。

アトランティックR&B名盤リイシュー2012カタログ紹介 Vol.1

 この秋、ワーナーからアトランティックR&Bの名盤カタログ100タイトル(そのうち国内初CD化が56タイトル)が全作最新リマスタリング、解説・歌詞付き千円の完全限定盤でリリースされます!10月3日、11月7日に各50タイトルずつ発売。全タイトル予約注文してしまいましたので、今回から10枚ずつ作品の内容を紹介していきます。
 この仕様でこの低価格は、二度と入手できない可能性が大きいので、気になるタイトルがあればチェックしてみて下さい。(アルバムイメージをクリックすると今ならアマゾンで最大150ポイント付きで購入できます)

 まずは第1弾の10枚から。10月3日発売の分です。
 
<ワーナー ATLANTIC R&B ベスト・コレクション 1000 シリーズ>

(1)オーティス・レディング/ソウルバラードを歌う
   Otis Redding / Sings Soul Ballads

 〈ミスター・ピティフル〉を筆頭に、オーティスの独創的で真摯なソウル・シンギングが溢れ出た2作目
 
 独自のソウル表現に磨きをかけ、スタックスのハウス・バンド、ブッカー・T&MGズとの息もあった本作は、「ソウル・バラードを歌う」とのタイトル通り、実直で真摯に歌われたスロー・バラードが多くを占める名盤だ。初めてR&Bチャートのトップ10に入った〈チェインド・アンド・バウンド〉、オーティス生涯の代表作となるリズム・ナンバー〈ミスター・ピティフル〉など自作曲の他、名曲のカバーもオーティスの手中に。

 【1965年作品】【2012年デジタル・リマスタリング】完全生産限定

(2)オーティス・レディング/ソウル・アルバム
   Otis Redding / Soul Album

 ソウルを代表する存在となったオーティスがさらに深みを増し自信を持って送り出した、渋みの効いた4作目
 
 ヒット曲はR&Bチャート15位を記録した、ホーン・アレンジがダイナミックに迫る渾身のメンフィス・ソウル・バラード〈ジャスト・ワン・モア・デイ〉のみだが、揺るぎないソウル表現者としての自信が「ザ・ソウル・アルバム」というタイトルからも伝わる傑作である。テンプテーションズの〈イッツ・グローイング〉、サム・クックの〈チェイン・ギャング〉など、カバー曲も完全にオーティスのスタイルで再生してみせた。
 
【1966年作品】【2012年デジタル・リマスタリング】完全生産限定

(3)オーティス・レディング/ソウル辞典
   Otis Redding / Dictionary Of Soul

 代表曲〈ファ・ファ・ファ〉〈トライ・ア・リトル・テンダネス〉を含む、オーティス絶頂期を記録した5作目
 
 こんなにも悲しみと喜びに満ちた「ソウル辞典」を作れるのはオーティスだけ。劇的なアレンジでポップスの古典を自らの代表作にした〈トライ・ア・リトル・テンダネス〉、誰もが口ずさみたくなる〈ファ・ファ・ファ〉、泣き崩れんばかりの熱唱バラード〈マイ・ラヴァーズ・プレイヤー〉、ビートルズデイトリッパー〉のカバーや重厚なブルースまで、ブッカー・T&MGズらと作り出した最高のメンフィス・ソウルがここに。
 
【1966年作品】【2012年デジタル・リマスタリング】完全生産限定

(4)ウィルソン・ピケット/イン・ザ・ミッド・ナイト・アワー
   Wilson Pickett / In The Midnight Hour

 獰猛なシャウトで「黒豹」と呼ばれた暴れん坊ソウル・シンガー、アトランティックでのデビュー・アルバム
 
 限界を知らない灼熱のシャウトで、ソウル・ミュージックの熱気を体現したウィルスン・ピケット、その偉大なキャリアの決定的転換点となったデビュー・アルバムだ。R&Bチャート1位に送り込んだタイトル曲や同4位の〈ドント・ファイト・イット〉など、スタックス・スタジオで録音された曲の重厚なサウンドは、同スタジオの名を急速に高める役割を果たした。ファルコンズ時代のヒット〈アイ・ファウンド・ア・ラヴ〉も歴史的重要曲。
 
【1965年作品】【2012年デジタル・リマスタリング】完全生産限定

(5)ウィルソン・ピケットサウンド・オブ・ウィルソン・ピケット
   Wilson Pickett / Sound Of Wilson Pickett

 ファンキーでディープなヘヴィ級ソウルの連続にノックアウト! フェイム・スタジオで制作された最高傑作
 
 大迫力のシャウトはサザン・ソウルの聖地フェイムでも全力で繰り出された。R&Bチャート1位のヘヴィ級ファンキー・ソウル〈ファンキー・ブロードウェイ〉、チャート6位を記録したセルフ・リメイクの傑作バラード〈アイ・ファウンド・ア・ラヴ〉、そしてサザン・ソウル最高のバラードとも評される〈アイム・ソーリー・アバウト・ザット〉。曲を提供し、ギターでも参加したボビー・ウーマックの貢献も忘れられない、歴史的名盤。
 
【1967年作品】【2012年デジタル・リマスタリング】完全生産限定

(6)サム&デイヴ/ダブル・ダイナマイト
   Sam & Dave / Double Dynamite

 〈僕のベイビーに何か?〉など、怒濤のいきおいでヒットを連発していた時期に発表されたセカンド・アルバム
 
 「ダブル・ダイナマイト」の異名は伊達ではない! ソウル・ミュージックの象徴ともなるソウル・デュオ、サム&デイヴが、ヒットを連発しスターダムを一気に駆け上がった時期に生まれた名盤。R&Bチャート2位の傑作バラード〈僕のベイビーに何か?〉を筆頭に、4曲のヒットを収録。サム・クックの〈スーズ・ミー〉、ジェイムズ&ボビー・ピューリファイの〈アイム・ユア・パペット〉とサザン・ソウル人気曲のカバーもうれしい。
 
【1967年作品】【2012年デジタル・リマスタリング】完全生産限定

(7)ソロモン・バーク/ロックン・ソウル
   Solomon Burke / Rock 'n'Soul

 ソウルの巨人が圧倒的な歌唱力で、ロックもソウルもカントリーもフォークもねじふせた意欲的傑作
 
 「ロックン・ソウル」を標榜し、名プロデューサー、バート・バーンズの指揮の元で制作された意欲作。女性コーラスが分厚く寄り添うニューヨーク・ディープ・ソウル流傑作バラード〈グッバイ・ベイビー〉にはじまり、ウディ・ガスリーの曲をアコースティック・ギターを取り入れた伴奏で歌うなど、大胆なチャレンジも圧倒的な声量と歌唱力でねじふせる。〈クライ・トゥ・ミー〉〈イフ・ユー・ニード・ミー〉他、初期のヒットも収録。
 
【1964年作品】【2012年デジタル・リマスタリング】完全生産限定

(8)アーチー・ベル&ザ・ドレルズ/ゼアズ・ゴナ・ビー・ア・ショウダウン
   Archie Bell & The Drells / There's Gonna Be A Showdown

 得意のダンス・ナンバーでヒットを生んだヴォーカル・グループ、アーチー・ベル&ザ・ドレルズの代表作
 
 1968年の全米ナンバーワン・ダンス・ヒット〈タイトゥン・アップ〉で知られるテキサス州ヒューストン出身のヴォーカル・グループ、アーチー・ベル&ザ・ドレルズの代表作として名高いサード・アルバム。全米R&Bチャート6位を記録したアルバム・タイトル曲〈(ゼアズ・ゴナ・ビー・ア・)ショウダウン〉を筆頭に、フィラデルフィアの名門シグマ・スタジオで制作された、軽快できらびやかなダンス・ナンバーが光る。
 
【1969年作品】【2012年デジタル・リマスタリング】完全生産限定

(9)ベン・E. キング/ドント・プレイ・ザット・ソング
   Ben E King / Don't Play That Song

 ベン・E・キングの代表曲にしてポップスの永遠の名曲となる〈スタンド・バイ・ミー〉を収録した初期の傑作。
 
 人気ヴォーカル・グループ、ドリフターズを脱退したベン・E・キングが、ソロ・シンガーとしての地位を決定的にした記念すべきアルバム。80年代に映画の主題歌として採用されリバイバル・ヒットした〈スタンド・バイ・ミー〉、アレサ・フランクリンがカヴァーしたことでも知られるタイトル曲の2大ヒットに加え、情緒あふれる歌声が涙を誘う〈ヤング・ボーイ・ブルース〉など、ベン・Eの魅力が詰め込またソウル初期の名盤。
 
【1962年作品】【2012年デジタル・リマスタリング】完全生産限定

(10)ベティ・ライト/マイ・ファースト・タイム・アラウンド
    Betty Wright / My First Time Around

 3才から教会で歌い、11才でスカウトされた、クイーン・オブ・マイアミ・ソウルのデビュー・アルバム
 
 デビュー時にはわずか14才だった、マイアミの生んだソウル女王、ベティ・ライトの記念すべきファースト・アルバム。初ヒットとなったR&Bチャート15位の〈ガールズ・キャント・ドゥ・ホワット・ザ・ガイズ・ドゥ〉ですでにソウル・プリーチャーとして大人顔負けの説得力をみせる。後のマイアミ・ソウルとは異なる、シンプルなサザン・ソウルサウンドをバックに、アップからスローまで思う存分歌い上げるベティがいる。
 
【1968年作品】【日本初CD化】【2012年デジタル・リマスタリング】完全生産限定

 

 (2012年9月17日)