あたまのなか研究室

ピクルス(2代目)とぶらいあん(初代)の研究室です。

映画(アーカイブ)

映画館について最近思うこと

最近思っていたこと。映画館の専従スタッフというのは、サンプルDVDはたくさん観るけれど、映画館で映画を観るということに縁遠いのが実情ではないか、つまり「一番映画に近くて遠い人」なのではと。今日の西村さんのつぶやきをみてその思いを強くしました。…

スパイク・ジョーンズからの招待状

スパイク・ジョーンズ「アイム・ヒア」。政治的に抑圧されたマイノリティーの世界における無償の愛を描いた短篇。ロボットが主人公だがこれは「人間扱いされない人間」の暗喩。ロボットのラブリーでユニークな描写、普遍性を持つ内容で、観客の心を打つ。場…

1月17日に上映された『その街のこども』

17日はシアターセブン「その街のこども」。映画もよかったけれど、その後の京田さんと若林さんのトークショー。長年のもやもやしていた気持ちの悪さが、「震災で被害を受けなかった、そして、何も出来なかった/しなかった者が持つ後ろめたさ」であったと…

『CUT』という不思議な映画

シネマート心斎橋「CUT」。何かと思ったら「家族への贖罪として自傷行為を繰り返す人」の話でした。映画とセックスする人って初めてみました。そして最後にその子供である新しい映画が生まれるのでした。 (2012年1月17日、ぶらいあんのTweetより) C…

『ホーボー・ウィズ・ショットガン』の色彩設計

「ホーボー・ウィズ・ショットガン」、かなりグログロな感じの勧善懲悪スプラッシュ&スラッシャー。なので「良い子はみちゃダメ」な映画です。ところが最後まで観てみると結構うまく作り込まれている。正調B級映画としては及第点以上。グラントリノとの共通…

『TESE』というドキュメンタリー

シネ・ヌーヴォ「TESE」。日本、韓国、北朝鮮という二重にも三重にも引き裂かれた状況にある人々の中で、才能が持ちながらあえてもっとも困難な立ち位置を選んだ若者の姿を追うドキュメンタリー。故郷とは母国とは国籍とは何か。深く意識したことのない素朴…

『龍神マブヤー THE MOVIE 七つのマブイ』にみたもの

「龍神マブヤーTHE MOVIE 七つのマブイ」を観た。既存フォーマットを借りてはいるが、これはウチナーのウチナーによるウチナーのための教育番組である。全編通して沖縄テイスト、ゆったり感、トボケた味、言葉のイントネーションが心地よい。ほぼ沖縄キャス…

神戸映画資料館で観た、活弁付き上映『特急三百哩』

神戸映画資料館「特急三百哩」。復元状態良好の映像が生々しい。暴走機関車追跡のくだりはアンストッパブルさながら、手持ちカメラが更に臨場感。随所にクロースアップを用い、全篇サスペンスフルでアクション&恋愛ドラマとしても完成度が高い。昭和三年に…

『灼熱の魂』の問題点について

というわけで「灼熱の魂」観ました。フランス映画と思いきや、カナダ(がメインでフランスとの合作)映画でした。本作ですが、驚きのストーリーをミステリータッチで2時間あまりを一気にみせます。よくできたエンターテインメント映画です。見応えがありま…

2011年の映画ベスト10

2011年のまとめ。映画ベスト10ってあんまりやらないのですが、昨年はいろいろ映画を観ることができたので、覚書程度に残しておくことにします。 <日本Best10>1「冷たい熱帯魚」2「一枚のハガキ」3「東京公園」4「マイ・バック・ページ」5「海淡…