あたまのなか研究室

ピクルス(2代目)とぶらいあん(初代)の研究室です。

映画を観るときの3層構造について

 映画好きにも色々あって、「わかりやすい娯楽映画」が好きな人、「考えさせられるような映画」が好きな人、「深読みする」のが好きな人、などいろいろ。
 そこで思ったのが、大雑把に分けて、映画の表現とそれを観る人の見方にはだいたい3種類(3層)あるのではないかと。

  第1層:わかりやすい表面上の表現(話)(のみ読み取る人)

  第2層:表面上わかりやすくはないが、各所に少しずつ散りばめられた深い表現(まで読み取る人)

  第3層:表面上全く描かれていないが、他の描写から極めて深い内容を推測することが可能な表現(まで読み取る人)

 これは、わかりやすい娯楽映画が第1層で、極めて難解な映画が第3層、ということではない。

 わかりやすい娯楽映画であっても、深読みすることは可能であるし、難解な映画であっても表面上描かれている何かをそのまま読み取ることも不可能という訳ではないからである。(とはいうものの、後者は、たいていの場合「よくわからない」ということになりがちではあるが)

 これは映画の作りということもあるが、観客の「観る姿勢」によるところの方が大きい、ということを意味している。

 映画を多く観て、かつ、深く考える人ほど、第1層から第3層に進んでいくのではないか、ということ。

 単純に言えば、第1層が一般的な映画好き、第2層が熱心な映画好き、第3層が映画評論家、に相当するのではないかということである。

 これは映画だけに限った話ではないとは思うのだが。

 (2017年2月25日)