あたまのなか研究室

ピクルス(2代目)とぶらいあん(初代)の研究室です。

こんなときに持っていく10冊の本

 近年未読家として躍進中なる私でありますが、昔からそうだった訳ではないのです。
 (※未読家とは、買った本に対して読んだ本の割合が著しく低い人のことである。たぶん)

 かつてはまあまあ(といっても人に言えるほどの量ではありませんが)読んでいたのですが、社会人となり忙しくなってくると、経済的な余裕から買う本は増えるが時間的余裕のなさから読む本が減っていくといった訳です。
 現在は、時間的余裕の大部分を映画を観ることにつぎ込んでいるという事情もあります。

 まあそんな私ですが、こういう時なら、しっかり腰をすえ集中して本を読むことができるであろうと思う状況があります。

 「入獄」と「入院」です。

 幸か不幸か今までの人生においてこれらの経験はないのですが、このふたつの状況に陥ったならば、他にすることもないので、読みたかった本をジャンジャン読み漁ることができるという自信があります。

 では実際、そういう状況になった場合、どういう本を持っていくのがよろしいか、というのが今回の本題であります。

 可能性からいって監獄は、絶対にない、とは言えないものの、確率は低めであろうと思われますので、入院の場合で考えてみましょう。

 まあ3泊4日くらいの短めの手術のない入院をした場合に持って行く本を考えてみることにします。
 3泊4日ならば、実質3日。検査や診察ぐらいで朝から晩までだいたい部屋にいてヒマ、身体も精神面もそんなに疲労はしていないとしましょう。

 1日2〜3冊読むとして、3日で6〜9冊。「読むものがなくなってしまった!」なんてことにならないように余裕を持って10冊をノミネーションとします。
 
 では、以下にこのシチュエーションに相応しいと思われる条件を考えてみます。

 ・病院の部屋なので、あまり陰気な、元気のなくなる可能性があるものは避ける。
  (例えばマンの「魔の山」は名著ですが、サナトリウムが舞台なのでアウト)

 ・なるべくジャンルが異なるものを多く選ぶ。
  (小説、ノンフィクション、エッセイ集、対談集、等々)

 ・小説など同じジャンルでも、古典と現代、日本と翻訳物、と種類を分ける。

 ・こういうときでないとなかなか読めない本を選ぶ。

 ・全体的に古典や旧著を重視する。
  (こういう時代であるから、また、自身を振り返るのに良い機会)

 ・かさばるので文庫本か新書にする。上下巻は避ける。

 ・重めの内容のものは短い頁の本、軽い内容のものは長めの頁の本を選ぶ。

 ・上記あらゆる項目について例外は1つまで認める。

 <ここからは個人的趣味>

 ・映画関連の本を数冊入れる。
  (岡本喜八は必須)

 ・民話集、寓話集、童話集から1冊を選ぶ。
  (だいぶたまってきているため)

 ・可能であれば雑誌の特集を1冊。
  (ユリイカ、文藝別冊など)

 ・マンガを入れるならば、すぐに読んでしまわないような海外の作品を1冊。
  (ジャン・ジロー等)


 では、以上の条件で、またこれから具体的に考えてみることにします。

 どんなラインナップになるでしょうか。

 これをお読みの諸氏も、自分だったらどんな10冊を選ぶか、また時間のあるときにでも考えてみて下さいね。



 さて、そんな訳で、明日、というかすでに今日ですが、今から7時間ほどのちに入院します。
 といっても、検査入院で、特に深刻なものではありません。

 初めてなので、ちょっとドキドキワクワクと不謹慎なのですが、この際おかしなところはぜひとも発見して頂きたいと思っています。
 「色々調べましたが、異常なしですね」というスッキリしない終わり方にはなってほしくないものです。

 今日は明日の準備に時間がかかってしまい、こんな時間になってしまいました。イカンに存じあげます。

 (2012年10月9日ー10日)